今日は募金について色々な方面で話が盛り上がっています。

まず２ｃｈの管理人だったことで有名な西村博之さんが「アグネス・チャンさんへの公開質問状」というエントリーを公開して様々な意見が寄せられました。内容としては、なぜ日本ユニセフ協会大使であるアグネス・チャンさんが、寄付された金額の１００％をユニセフに直接送ると言っているユニセフ親善大使である黒柳徹子さんの口座を紹介しないのかという質問をしています。

これには日本ユニセフ協会の活動として、２０１２年度は約１６０億円の寄付があったのみたいなのですが、実際にユニセフに送られたのは８１％が送られて、残りが日本ユニセフ協会の事業費として使われている、ということがあるのかと思います。寄付のうち８１％しか使われないのなら、１００％使われる黒柳さんの口座に振り込んだほうがよりよいのではないか。そして影響力のあるアグネスさんがそのことをもっと知らせるべきではないのかと。

そしてもう一つ。私も書いている誠ブログで、村上福之さんが「日本ユニセフはGoogleにいくら払っているんだろう？」というエントリーを公開しています。内容としては日本ユニセフ協会がアドワーズ（googleが運営するクリック課金型の広告）にいくら払っているのかという投げかけです。ブログの中では様々なキーワードで検索すると日本ユニセフがこのアドワーズに表示され、１回クリックされると結構な額が支払われているのではないかと疑問を投げかけています。

これは私も非常に気になっていました。「寄付」や「募金」と言ったキーワードで検索すると様々な団体が寄付の広告を出しているのがわかります。確かに寄付を集めるために広報活動は必要だと思いますが、その広告費をそのまま寄付すればいいのにとも思ってしまいます。

ただこれに関してはgoogleが「Google Ad Grants プログラム」と言う非営利団体向けのアドワーズを行っているらしく、１ヶ月に上限が１クリック当たり２ドル、１万ドル分の広告費用が助成されるとのことなので、もしかしたらこの助成を使っているのではないかという指摘もありました。

実際助成を受けているのかはgoogleか各団体に問い合わせてみないとわかりませんが、もしそうだとしても「寄付」や「募金」で検索して、たくさんの寄付先の団体が出てくるのは少し違和感を覚えます。

それは、なぜ寄付を受け付ける団体がこれだけたくさんあるのかということです。そしてその募金を受け付ける団体はお互いが自分の団体に寄付をしてほしいとある意味競い合っているわけです。

寄付先の団体がたくさんあるのはもちろんそれぞれに違った事業を行っているからだと思いますが、今回のフィリピンの災害のように多くの団体が同様の募金を行うのは非常に効率が悪いと考えます。

そもそも今回のフィリピンの募金に限らず、全ての募金はどこか１つの団体が集めたほうが、業務コスト主に間接部門のコストを考えた場合に削減できるはずです。例えば日本の募金は全て日本赤十字に集めて、そこから各団体に分配するとか。

とはいえ、そんなことはいきなり難しいと思いますので以下の方法を提案します。googleやyahooなどの検索エンジンを運営している会社は「募金」や「寄付」などのキーワードで検索された場合、その検索結果の広告枠最上部に国内の寄付先団体をランダムに表示する、または寄付先まとめを作成し、そのリンクを貼るといった方法が簡単ではないでしょうか。

yahooさんでは「Links for Good」という、NPOなどの団体向けサービスも開始しているみたいですね。これは広告枠が無料になるということなのでイメージ的には近いのかも。

ちなみに先ほどの村上さんはご自身の会社の口座を利用して、フィリピン大使館へ直接寄付金をpaypal手数料を除いた全額持ち込む活動をされています。こう言うのは非常に分かりやすいですよね。

いずれにせよ募金や寄付をした人の感覚としては、自分が出した金額は全額が寄付先の活動に使われてほしいと思うもの。より効率的に、そしてできれば直接寄付したい相手に届く仕組みが出来上がればと思います。

実はこれ話題の「クラウドファンディング」にも同様なことがいえるのですが、それはまた次の機会に。

 

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