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スポーツにも多様性、ダイバーシティの考えを 日本でスポーツと言えば「野球」と「サッカー」と言う風潮に風穴を開けたい
- 2015/3/9
- コラム&インタビュー
皆さんはスポーツと言えば何を思い浮かべますか?多くの人が「サッカー」か「野球」と答えるでしょう。両者ともにプロリーグもある人気も高いスポーツです。ただ、「スポーツ」=「サッカー」「野球」と言う風潮は色々な問題があると思っています。あ、もちろん相撲や柔道、バスケットボール、バレーボールなどなど思い浮かべた方もいらっしゃるとは思います。
スタジアムに投資すれば、日本のスポーツ界は変わる
ビッグクラブのすべてでは、最新のスポーツビジネスの姿を描くべく、サッカー、野球など、あらゆるスポーツのビッグクラブのビジネスをインフォグラフィックで解説。あわせて、スポーツビジネスを知り尽くしたデロイトトーマツのコンサルタントたちが、クラブ、リーグという視点から分析を行う。今回は、デロイトトーマツのコンサルタントによる分析編です。
newspicks
https://newspicks.com/news/863521/body/
上記の記事はスタジアムに積極投資をすることで、スタジアムの価値を高め、それによりスポーツクラブの価値も上がり、人気も上昇し観客動員も増え、スポーツが活性化し、地域も活性化する、と言うことを海外の例を示しながら書かれています。
多分、そういった手法もありなんだと思います。私も野球観戦するのですが、TVで見るのとスタジアムで見るのとでは迫力も雰囲気も違います。それにスタジアムで食べる食事は、たいして美味しくないはずなのに、なぜか美味しく感じたりもします。ただ、観客席が狭かったり、トイレも大行列だったりと環境がいいとも言い切れません。それに野球場に関して言えば、あまり女性が来たくなるような雰囲気でもないですし。
そういった問題を解決するために、積極的に投資をして問題を解決し、価値を上げていこうということには成否がどうなるかは置いておくとして、スポーツチームが行う手法としては賛同できます。
ただ、この例にもあるとおり「日本のスポーツ界は変わる」と言う題名なのに結局言及しているのは「野球」「サッカー」だけなのです。日本で集客できるのがこの2つのスポーツだけだからなのでしょうが、それならタイトルは「スタジアムに投資すれば、日本のサッカーと野球は変わる」くらいにしておいてもらいところです。
ものすごい重箱の隅をつつくような話ですし、実際スポーツと言えば日本では「野球」「サッカー」をイメージする人が多いですが、正直言ってこの2つのスポーツだけで日本のスポーツが変わるとは思えません。それはなぜか。
統計からみたスポーツの今昔
スポーツをした人の割合は20年間で一貫して低下
過去25年間で比較可能なスポーツの行動者率(15歳以上)の推移を男女別にみると、1991年はバブル景気の始まる直前の1986年に比べ男女共に上昇し、その後これをピークに2011年まで一貫して低下しています
総務省
http://www.stat.go.jp/data/topics/pdf/topics64.pdf (PDFが開きます)
上記の資料のように年々スポーツをする人と言うのが減っているからです。なぜ減っているのかと言えば、バブルの崩壊などによりゴルフやスキーと言ったお金のかかるスポーツをやる人が減ったり、ゲームやインターネットなど娯楽の幅が増えたなど様々な理由が考えられます。
この間にはJリーグが発足し、ワールドカップにも出場、野球もWBCに参加し、地域リーグも活発にと様々なトピックがありました。サッカー人口はJリーグの発足とともに増えてはいるようですが、結局スポーツをしている人の割合を増やすことはできていません。
私が考える「スポーツ界」と言うのは野球やサッカーのみならずあらゆるスポーツを指しています。もちろんそこには障害者スポーツも含まれます。野球やサッカーのみに頼っていては、スポーツをする人の割合は増えない、もっと様々なスポーツを知ってもらい、自分が楽しめるスポーツを見つけてもらうことでスポーツ人口を増やしていくことが大切だと考えています。
最近、ダイバーシティ社会(多様性)が重要だということをよく耳にします。色々な意味があるとは思いますが、スポーツにおける多様性はそのものずばりで、様々なスポーツをもっと楽しんでもらえる環境を作るということです。
そのためにはサッカースタジアムや野球スタジアムもそうですが、公共の体育館などをもっとより多くのスポーツにも開放し、誰でも気軽にスポーツを楽しめる空間を作ることが重要です。もちろんセキュリティや維持費用など問題は多々ありますが。
しかし、こう言ったスポーツの多様性をもっと広めていくことでよりスポーツが活発になり、地域も活性介していくことと思います。