切断蹴球Vol.3「アンプティサッカーの歴史」
- 2015/3/23
- 色々なスポーツ

アンプティサッカーの歴史について少し書こうと思います。
いつ、どこで始まったかご存知ですか?実はかなり歴史は浅く、私より若いんですよ。
アンプティサッカーは、1980年アメリカ合衆国のDon Bennett氏によって考案されました。アメリカアンプティサッカー協会のホームページによると、「ご自身も切断者であったDon Bennett氏の息子さんが庭でバスケットボールの練習をしていた時、ボールが道路に出ていくのを、彼が義足なしで杖をついて息子に蹴り返した」ことがアンプティサッカーの始まりだそうです。単純に、両松葉杖でバスケットボールを蹴られればサッカーもできるんじゃないかと考えたそうですよ。発想としては単純ですが、Don Bennettさんのこの気づきが無ければ我々もこのスポーツを楽しんでいないかも知れませんね。
さて、その後は世界的なレクリエーションスポーツとして、また、競技スポーツとして広がっていきました。特にフットボールとしての文化が根強いヨーロッパの国々での普及が積極的に行われたようです。
現在世界のアンプティサッカーの連盟は、「World Amputee Footbal Federation(WAFF)」と呼ばれ、その目的は
・国際障害者スポーツ運動の一環として、世界中のサッカー連盟の試合を推進する。
・世界的な活動や興味を持たれるようなイベントや世界中のサッカー連盟の発展を計画・推進し、コーディネートする。
・サッカー連盟の研究を推進し、収集し、処理し、関連するレポートや統計データを広める
・障害者スポーツのすべてのプログラムの為に推奨される国際的な原則と基準の準備と普及に参加する。
となっています。
なかなか表現が難しいですよね。ただ、こういった活動を通じて、現在は世界大会と呼ばれる大会が10回以上行われていますし、その内の一つは2年に1度開催されているワールドカップです。アンプティサッカーにもワールドカップがあるんですよ!日本はこれまでアルゼンチン、ロシア、メキシコと3大会に出場しています。
では日本ではいつ、どのようにしてこのスポーツが伝わったのか?その話はまた次回。