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ウェアラブルトマトというカゴメの謎マーケティング
- 2015/2/23
- コラム&インタビュー, マーケティング

既に冬の東京の風物詩となっている東京マラソンが行われました。私のfacebookのタイムラインも東京マラソン一色。確かにスポーツ関係の方とのつながりが多い方だとは思いますが、これほど参加しているとは思ってもみませんでした。
東京マラソンはその参加者数や注目度が年々高まって来ているのに比例して、企業も格好のマーケティングの場として利用しています。協賛企業は大会前から東京マラソンエクスポなどのイベントに出展する権利を得たりして自社のPRに余念がありません。
そんな中異彩を放っていたのがカゴメの「ウェアラブルトマト」。昨年くらいから話題にはなっていたのですが、東京マラソンに合わせて?ついに完成したということで、また再び取り上げられるようにになりました。
カゴメ、前代未聞のランナー向け「ウェアラブルトマト」開発へ 「トマトに足りないのはモバイル性」
Yahoo!のトップにも取り上げられたりして一定の話題は振りまいた、と思います。でも一体ぜんたい何をしたいのかよくわかりませんでした。確かにユニークな取り組みではあるし、「ウェラブル」と言うキーワードは注目されていて、さらにマラソンとウェアラブルと言うのは非常に相性がいい。
でも、もちろんカゴメは食品メーカーであり本当にウェアラブル端末を作るわけではないんです。もちろん話題となって多くの人に見てもらえればそれでいいという考えなのかもしれませんが、それにしても動画を見てもカゴメだということはあまり認識できない。そもそもカゴメと言えばトマトなんだからそんなPRしなくてもいいような気もします。
カゴメは3年ほど前にもある意味謎のマーケティングをしていました。それがイングランドプレミアリーグの強豪「マンチェスターユナイテッド」とのスポンサー契約です。
カゴメ、アジア地域初となる『マンチェスター・ユナイテッド』公式飲料スポンサーに
〜日本における、広く植物を原材料とした飲料のスポンサー契約を締結〜
香川選手がマンチェスターユナイテッドに入ったあたりから、日本の企業にも営業があったせいかポチポチマンチェスターユナイテッドのスポンサーになる企業も増えている頃ですね。
で、このプレスリリースを見ると分かるのですが、契約の範囲は日本のみなんですよ。てっきりヨーロッパや世界中で「KAGOME」ブランドを普及させようとしているのかと思ったら、日本だけでしかマンチェスターユナイテッドを使った権利を行使できないようなんですね。
先ほども書きましたが既に日本では「カゴメ=トマト」の図式は多くの方に認知されているので、よほど新しい分野にでも挑戦するためにマンチェスターユナイテッドを使わなければ意味がないものだと思っています。2012年10月からの3年間が契約期間と言うことでまだ契約期間中ですが、皆さんの中でマンチェスターユナイテッドのスポンサーにカゴメがなっていることを覚えている方はいるでしょうか。と言うよりも、マンチェスターユナイテッドのスポンサーだからカゴメの商品を買う人はいるでしょうか?
カゴメさんのことばかりネガティブに取り上げてしまって申し訳ないのですが、もちろんカゴメさんがそれでよければいいと思うんです。ただ、最近なんだかよく分からないCMやマーケティングを見かけるようになっています。とりあえず話題になればいい、バズればいいといった感じに。
特にスポーツの分野だとそういう傾向が強いような気がします。本当であればその商品を買いたくなるようなそんなマーケティングをした方がいいと思いますけど。
みなさんはどう思われますか?