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選手やファンのためにもバスケットボールのリーグ統一を速やかに行って欲しい
- 2014/10/28
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ずいぶん前から国内のバスケットボールリーグの統一について話題になっていますが、昨日今日とさらに報道がされています。昨日は日本バスケットボール協会会長の辞任のニュース。さらに辞任のきっかけになったFIBA(国際バスケットボール連盟)からの要請に応えられずに今後、国際大会に出場ができないのではないかというニュースです。
2009年あたりからFIBAは国内のリーグ統一を要請しているのですが、5年経っても結局変わらずじまい。10月末と指定された期限もあとわずかということで、日本バスケットボール協会は白旗を上げたなんて記事もあります。
日本バスケ協会もう「白旗」
日本バスケットボール協会は27日、ナショナルリーグ(NBL)とTKbjリーグが併存する国内トップリーグの統一を目指す「新リーグ組織委員会」を都内で開いた。国際連盟(FIBA)から問題解決期限とされた今月末が迫るが、日本協会の丸尾充会長代行は議論に進展がなく、合意に至らなかったことを認めた。次の会は来月で、残り時間を残して「白旗」。これで、解決できなかった場合にFIBAが明言している資格停止、国際試合出場停止の処分は避けられなくなった。
nikkansports
http://www.nikkansports.com/sports/news/p-sp-tp0-20141028-1388321.html
原因としては日本のバスケットボールリーグはトップリーグが2つ存在(NBLとbjリーグ)しているのが問題としてあり、FIBAとしては本来はトップリーグは一つであり、日本代表は最高峰である一つのトップリーグから選びなさいということであるみたいです。
それはFIBAの決めた勝手なルールといえばそうなんですが、バスケットボールを国際的に統括する団体なのでそのルールに従わなければ国際大会にも出られません。
じゃあ、統一すればいいじゃんと私も思うのですが、それはNBLとbjにはそれぞれ歴史があるわけで。詳しくはこちらをご覧ください。
bjリーグとの対立
2004年、日本リーグ機構に所属していた新潟アルビレックスとさいたまブロンコスが新プロリーグ設立のため、機構及び協会からの脱退を発表した。協会は当初両クラブの脱退を認めず引きとめに入ったが、既に日本プロバスケットボールリーグ(bjリーグ)の発足を発表し意志は既に固かったため結局協会側は折れて脱退を認めた(プロリーグ構想 (バスケットボール)#日本プロバスケットボールリーグの独立)。ところが、その後協会はbjリーグと断絶し、協会加盟チームなどにbjと関わらぬよう通達を出すなどして対応した。更に協会主導の新プロリーグ発足で対抗しようとしたが、企業の反対に遭い完全プロ化は断念し、従来の企業チームと新たに設立されたプロチームとの混合で成る日本バスケットボールリーグ(JBL)を設立した。
(以下略)
色々と統一できない原因はあるみたいですが、特にチームの名称に企業名をつけるが問題になっているみたいです。NBLは企業を母体にしたチームが多く在籍しているので、チーム名には企業名をつけたいという希望があります。一方、bjリーグは完全なプロチームなのでチーム名に企業名は付けずに、どちらかというと地域密着、地元の地域名を入れることを主眼に置いているような気がします。
もちろんNBLのチームもホームタウンは大事にしているでしょうが、すこしスタンスが違うのではないでしょうか。他にも諸々問題があるとは思いますが、こう言った感じで結局統一までには至っていません。
FIBAの要請から5年も経っているので、正直統一は無理なんじゃないかなと思ったりします。日本バスケットボール協会のページには今回の件についてのお知らせが掲載されており、その中には「バスケットボールに関わる皆様(ステークホルダーの皆様)」と書かれていますが、本当に「バスケットボールに関わる皆様(ステークホルダーの皆様)」に向けているのでしょうか。
多分、一度解体して新たにリーグなりを作るくらいしないとこの問題は解決しないような気がします。
しかし、スポーツ団体は色々と問題を起こし過ぎのような気がします。一般企業のガバナンスについては市場の目があるため、問題が表面化すれば信頼にかかわってきます。なので企業としてもできる限りの努力をして問題を起こさないように外部、そして内部のチェック機能も強化されつつあります。
しかし、スポーツ団体はそのスポーツの世界だけの閉鎖された中にあります。そして信用が落ちても、その地位が揺るぐことはありません。市場のように外部から価値を下すようなものもありません。もちろん株価なんてものもありません。せいぜい、より上位にある国際統括団体か、JOC、厚労省あたりくらいから注意を受けるだけです。
スポーツ団体はもっと会員制度を充実させるべきだと思います。多くの団体は社団法人などの法人格を持っていると思うので、こう言った場合の社員をより多く集め、総会をきっちりと開くようにすべきだと考えます。もちろん今でも総会は行っていると思いますが、より一人ひとりの会員にきめ細かく情報を伝達する手段を考え、総会での意思決定をもっと多くの人にかかわってもらえると少し変わってくるのではないでしょうか。
バスケットボール協会だけでなく、少し前はテコンドー協会など様々なスポーツ団体が問題を起こしていました。2020年の東京オリンピックに向けてしっかりとした体制を整えてもらいたいですね。統括する側のスポーツ団体のせいでスポーツの地位が下がるなんて洒落にならないですから。